海外実感レポート

「ミートアップ」で見直す、自分らしい生き方。

2018/01/31

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「究極の断捨離(だんしゃり)は、交友関係を見直すことだ」– これは、ここ数年で聞いた中で私の心に一番ささった言葉。「だらだらとした人づきあいは人生の無駄、自分にとって本当に大切な人や時間を見直すことによってこれからの人生は大きく変わる」、まさにそのとおり。でもだからといって価値観を共有できる素敵な友に運よく巡り合えるかというと、それもなかなか難しい問題。そんなときに便利に使える「ミートアップ(Meetup)」というサービスがあるのをご存知でしょうか?現在、世界約220の国と地域で3,500万人以上が利用している世界最大級のコミュニティー交流プラットフォームで、趣味や話題を共有する人たちが「サークル」をつくり、充実した時間を共に過ごそうというもの。2002年にニューヨークで誕生したこのミートアップは瞬く間に全米中で広まり、日本でも2015年のサービス開始以来、大都市を中心に利用者が急増しているそうです。

Meetup(以下“ミート”)の利用方法は簡単。まずこのサービスのサイトにアクセスし会員登録します。登録料や会費は一切なし。あとは、エリアとキーワードを入力して、近くにどんなサークルがあるかを検索します。例えば食べ歩きが好きな人なら、「グルメ」「食い倒れ」などのワードで検索、気に入ったサークルを見つけたら「メンバーになる」ボタンを押すだけ。サークルの起案者(オーガナイザー)は、いつどこでミーティングを開く、皆でどこにでかける、などの活動計画を作って広報し、それを受け取ったメンバーは参加する、しないの意思表示をするというしくみです。

ちなみに私もシカゴに引っ越してきた当時、生活に刺激が欲しくていろんなミートに加入しました。4~5人でカフェに集まって「スペイン語の会話をする」というものから、100人以上で「ピクニックしながらジャズ・フェスティバルを観る」というものまで規模も内容も実にさまざま。また昨年は「シカゴ阿波踊り」というミートのオーガナイザーにもなり、50人ほどのメンバーを即座に集めることに成功しました。(キーワードは日本語、日本文化、ダンス、など)

 

柴犬オーナーが集まる「柴犬ミート」の活動場所は、ドッグラン。(2009年)

「柴犬の認知度をあげ、少しでも捨てられた柴犬を救おう」と独立記念日パレードを行った時の写真。「柴犬ミート」(2009年)。

シカゴ・ジャズフェスティバルを観るミートの様子。各自が食べ物や飲み物を持ち寄って和気あいあいと。

実は、私以上にこのミートにはまっているのが夫。現在25のミートに加入していて、毎週末の会合に行くのを楽しみにしています。彼の興味関心はもっぱら宇宙やサイエンス、宗教論などで、スポーツや、流行の音楽、芸能ゴシップといったいわゆるアメリカ人の一般的な”パーティートーク”が大の苦手。それもあって初対面の人たちが多く集まる場に出かけていくことをストレスに感じていました。しかし、3年前にあるミートアップに参加したことをきっかけに急に会話に目覚め、人前で自分の意見を話すことに「苦痛を感じなくなった」のだとか。

彼いはく、ミートアップのメリットは、(1)趣味や話題の合う人とピンポイントで話ができるため、不特定多数のパーティーのように相手のつまらない話題に無理に合わせるストレスがない。(2)自分が会話の責任をとらなくてもいいうえ、発言によってジャッジしたりされたりすることもない。自分のように「社会的にシャイな人」に最適である。

夫がはまっている「コーヒー&会話ミート」。毎週土曜日の午前に集まって、オーガナイザーが提示したトピックに関してみんなで意見を語り合う。

私が特に強調したいメリットは、「夫婦間の会話が穏やかになること。」 夫婦といえども、あまり興味のない話を懇々と話されるとうっとうしいときもあります。わかってあげたくてもついていけない話もあり、お互いにストレスを感じることも。でもこのミートのおかげで「この話を詳しい人たち心ゆくまでしゃべりたい」という夫の欲求が外に向かってくれ、家の中に静寂と平和が生まれました(笑)。そしてさらに、彼がミートで知り合ったとても素敵な友人と夫婦ぐるみでいいお付き合いをさせていただけていることも、うれしいおまけ。

何気なく面白半分で始めてみたミートアップ。異国での新しい交友関係が広がったこともそうですが、自分の人生にとって何が本当に大切なのかがはっきりと見えてきたことにむしろ感謝しています。

Meetup:http://www.Meetup.com

Meetup日本語ページ: http://www.Meetup.com/ja/

Meetup紹介動画: https://youtu.be/HPSbe5kW6Lo


●長野 尚子●
イリノイ州シカゴ郊外在住、フリーライター兼編集者、ときどきカメラマン。週末ジャズ・シンガー。剣道家。「人類平和」を究極のテーマとし、音楽、国際文化交流、教育、食、旅などの分野で人脈を広げながら執筆活動中。極上のブルースを求めてひとりでシカゴの夜を徘徊するのが趣味。著書に、アメリカでの「人生棚卸し」の旅3年間を綴った『たのもう、アメリカ。』(近代文芸社)。  facebookのコミュニティ「Chicago Samuraiシカゴ侍」管理人。HP ⇒http://www.shokochicago.com/

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