国内実感レポート

家政士検定の背景に

2017/12/15

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今年の4月から、娘が高校生になった。大変なこともあったが、やっと「もう大丈夫」と感じられるようになったと同時に、私も自分に一区切りつけたくなった。特に家事に関して、一旦「修了証」のようなものが欲しい。何か検定のようなものはないか探したところ、「家政士検定」というものがあることを知った。

写真:スーパー家政婦の志麻さんの本、カリスマ清掃人の新津さんの本とクロス

増加している共働き家庭、単身シニア、片親家庭、未婚男女・・・。そういった社会背景の中で、家政サービス(家政婦)に対するニーズが高まっているため、厚生労働省認定で昨年できたばかりの検定だという。家事のスキルを資格化することで、家政士サービスを安心して利用できるようにするためのものだ。私は家政士をするつもりではないが、家事の復習にもなるし、「修了証」をもらうにはちょうどいいと思い、テキストを取り寄せて勉強を始めた。内容は「家政サービス」「家事」「介護」「育児」で、試験は学科と実技試験に分かれる。

「楽勝だわ」と思いながら、復習のつもりで軽く勉強を始めたが、テキストを読むうち、あることに気づいた。

「私は家事の基礎ができていない」。

たとえばアイロンがけ。今はスチームアイロンが主流で、スチームでかけた方が効率がいいと思い込んで、どんな素材でもスチームを使っていた。しかし本当は、ドライの方が速くきれいに仕上がる素材が多いのだ。例えば綿シャツは、霧吹きを使ってドライでかけてみると、今までより速くきれいに仕上がり、イライラすることもない。アイロンだけではなく、掃除や介護に至るまで、目から鱗の内容が結構ある。一人暮らしを始めた頃にこれらを知っていれば、もっと簡単に家事をこなすことができたのに。

試験は11月だった。仲良くなった隣の席の現役家政士さんに、どんなお客さんが多いのか尋ねてみると、「シニアや小さい子どものいるご家庭が多いけど、最近は片付けや掃除のできない方にもよく呼ばれるよ」と話してくれた。この話にハッとした。自分の子どもがもしそうなったら、私の責任だ。私は2人の子どもに、ほとんど家事を教えていないからだ。

私の世代と違い、最近は夫婦で家事をするのが当たり前の世の中になった。その反面、「パートナーが家事をやってくれない、できない」という不満もよく耳にする。家事は軽視されがちだが、できなければ最低限の生活が営めなくなる。結婚後20年経って、家事の総復習を始めた今、私は、わが子に教えるだけではなく、家事を通して何か社会のお役に立てることはないか、模索している。


●齊藤 京子●
主婦。子ども2人。結婚後夫の転勤に伴い、引っ越しを7回繰り返す。公園デビューや学校役員などを何度も経験した結果、物事を一歩下がって外から見る癖がつく。日々の暮らしの中の、「なぜ」を考えることが好き。ブログ「朝ご飯とお弁当は夕食からおむすびころりん」http://ameblo.jp/omusubikororinkorokoro

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