海外実感レポート

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2016/05/30

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Uber

ここ数年、「U」の文字をかたどったステッカーをフロントガラスに貼った車を街のいたるところで見かけるようになりました。これは、都市圏を中心にタクシーに代わる足として瞬く間にポピュラーになった「Uber(ウーバー)」サービス。一言で言えば、“自家用車の走行ついでに客を乗せて走行し、料金を得る”という、一種のシェア・サービスですが、日本人の感覚からすれば、昔の「白タク」的商売が脳裏をよぎり、どうしても二の足をふんでしまいがち。

ところが先日、テキサスから出張でシカゴに来ていたビジネスマンと郊外で夕食を共にした際、彼が帰り際にいとも当たり前のようにスマホでUberを呼びつけたのに、軽いショックを受けました。
え?こんなところにもUberって走ってるの?と聞くと、こんなところだから呼ぶんじゃあないですか、と一笑に付されさらにガックリ。
「ボクは今じゃどこへ行くにもUberですよ。スマホのアプリでその辺に何台Uber(登録車)が走っているかもわかるし、どのドライバーに頼むかは彼らのレビューを読んで決められるし。なんてったって代金はクレジット事前決済で、面倒臭いチップが要らないですからね」
なるほど、そりゃいいね!最後の“チップが要らない”にかなり反応する私。

でも、知らない土地で回り道されたら?
「ルートはスマホで確認できるし、工事とかでやむなく回り道したら、その分をクレーム申告してお金が返ってくるんですよ」(なんて良心的なの!)
「今呼んだから6分後には店の前に来てくれますよ」の言葉通り、お勘定が済んだ絶妙のタイミングに大きな白いバンが店の前に横付けされ、あたかも友人が迎えに来てくれたかのように「ハ~イ!」と言って乗り込む彼の後ろ姿を見て、あれやこれやと杞憂していた自分がとても古臭い昭和の人間に思えてしまいました。

時代が変わればサービスも変わる。スマホをあらゆる生活シーンで使いこなせないと生きていけないこのご時世。いつまでもあらぬリスクばかりを気にしすぎてためらっていると、世界からどんどん取り残されてしまうかもしれません。すぐに責任所在とリスクを考えてしまうのが日本人の常。アメリカではもう当たり前になっているこんな“素人シェア・サービス”も、2020年のオリンピックを前に日本でも一気に広がるかもしれませんね。

(長野 尚子)


●長野 尚子●
イリノイ州シカゴ郊外在住、フリーライター兼編集者、ときどきカメラマン。週末ジャズ・シンガー。剣道家。「人類平和」を究極のテーマとし、音楽、国際文化交流、教育、食、旅などの分野で人脈を広げながら執筆活動中。極上のブルースを求めてひとりでシカゴの夜を徘徊するのが趣味。著書に、アメリカでの「人生棚卸し」の旅3年間を綴った『たのもう、アメリカ。』(近代文芸社)。HP ⇒ http://www.shokochicago.com/

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