2011年後半に歴史に残る大洪水に見舞われたタイだが、結局都市中心が水没することなく無事新年を迎えることができた。しかし、水が引いた今でも店先は土嚢が積まれたままだったり、コンクリートの壁は浸水した部分までカビで黒ずんでいて、洪水の跡形が至る所に残されている。普段は緑の木々が生き生きとしている公園も、草木は荒れ果て池は濁り、変わり果てた場所となった。日系企業が多数入居する工業団地もまだ生産活動が開始できず、この先の生活を不安に思う労働者が残されているなど、今もまだ多くの人が避難生活を強いられ、まだまだ元の生活に戻れていないのが現状だ。 今回の洪水災害で支援の輪が広がり、一時帰国を余儀なくされたタイ在住の日本人女性が結束してボランティアグループ「ヤマトナデシコin Thailand」を発足。日本でオリジナルバッジや野菜などを販売して募金活動を成功させた。タイに戻ってからも支援活動は続き、今後も寄付品の回収活動や義援金を募る活動をしていくそうだ。2011年3月の東日本大震災の折には、ここタイも真っ先に支援を申し出、支援物資や異例の義援金送った。多大なる支援活動をしてくれたタイに恩返しを、という想いから今回の洪水を機にこのようなボランティアグループが動き出したのだ。日本人経営のお店では、プロモーション価格を設定し収益を寄付金にするなど、個々の活動も行われている。
首都圏大洪水が新年まで続くのではないかと心配だったが、中心部が水に飲み込まれることはなく、毎年行われるカウントダウンパーティーも無事開催された。
世界遺産に登録されているアユタヤは、遺跡が無惨にも水没した場所なのだが、今は本来の姿を取り戻し、遺跡がライトアップされ、オーケストラの演奏での演出はとても感動的であった。カウントダウンは各地で花火が打ち上げられ、コンサートやダンスが行われ、とても賑やか。その様子が各チャンネルで放送されるのだが、驚いたことにカウントダウンの時間が微妙にずれているのだ。というのも、時刻が各放送バラバラ。この局はもう年明けしているのに対し、もう一方の局はカウントダウン中なんてことが。今年の初笑いはここから始まり、和やかな空気に包まれた。
2011年は故郷である日本の大震災、第2の故郷であるタイの大洪水の2つの悲しいニュースがあった。今年こそは両国が良い年になるようにと願っている。(K.N)
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- January 16, 2012
~Bangkok~海外のくらし便り