マーケティングの気付き

デザイン・シンキングとイノベーション創造

2015/06/02

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ヒラメキ_ビジネス

モノが満たされ、生活者自身も何が欲しいのかわからなくなってしまった今、新しいビジネスや商品・サービスの芽をどのように見つけていけばいいのかが課題となっており、企画者には「0から1」にするイノベーションが求められている。 

そのような中、「デザイナーやクリエーターが行っている“非連続的思考”を、誰もがある程度再現することができ、これまで思いつかなかったようなアイデアを創出できるようにする」という目的の「デザイン思考(デザイン・シンキング)」というメソッドが注目されている。

プロダクトデザイナーとして仕事をしてきた私としては、日常的に行ってきた感覚的なヒラメキや発想などを、どのような方法論によって、誰もが再現できるようになるのだろうか・・・というところに興味津々だったのだが、今回「デザイン・シンキングのセミナー&ワークショップ」に参加する機会が得られたので、私なりの感想と気づきをご報告したい。 

実際にワークショップに参加してわかったのは、「デザイン・シンキング」は、今求められている「イノベーション創出」における一要素であり、「0から1のイノベーション創出」を行うためには、「デザイン・シンキング」に、システムエンジニアリングの要素を組み合わせてビジネスに昇華させていくという、右脳と左脳をフルに使って考えていく相当難しいアプローチが必要だということだ。

「デザイン・シンキング」のセミナー&ワークショップと言いながら、これは「イノベーション創出メソッド」のセミナー&ワークショップではないのか・・・と思いながら受講していた。 

ただし、今回のセミナー&ワークショップで得られたことは大きかった。

これまで自分が感覚的にやってきたことがわかりやすく“見える化”されており、改めて「このように再現すればいいのか・・・」という気づきが得られたと同時に、システムエンジニアリングにおいては、我々が行っている共創マーケティングや戦略思考の要素を組み合わせることで、より考えやすくなるのではないかという気づきを得られた。

また、商品企画プロセスで我々が最も重要だと感じている「目的展開」と「抽象化」が、ここでも重要な鍵となっていることも確認できた。

最近、セレンディピティという言葉を耳にするが、発想やアイデアは、自分の中で何かと何かをつなぎあわせることで生まれてくる。つなぎ合わせるものが無ければ、どんなにすばらしいメソッドを活用しても成果を出すのは難しい。

方法論はあくまで「型」である。日々自分が持つ専門性を磨きながら、多くの引き出しを用意するとともに、目的展開を行い、抽象度を上げるエクササイズを怠らず、「つなぎ合わせ力」を身につけていくことが重要であると感じた。

※セレンディピティ(serendipity):何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉(Wikipedia)