素敵なヒト・モノ・コト紹介

だから、爆発だ!

2015/05/26

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太陽の塔と言えば、関西人にとっては、とても身近な存在だ。45年にわたり万博記念公園に鎮座しており、子どもの頃や学生時代、そして結婚して子どもができてからも、記念公園や近くにある遊園地、サッカー場にと足を運ぶたびに目にしてきたし、当たり前のようになじんだ風景のひとつになっている。

その太陽の塔が、今、アツい。

「コップのふち」になったり、「太陽の塔Walker」なる雑誌が発行されたり。先日は超合金ロボになった太陽の塔の出現にびっくりさせられた。

なぜ今、太陽の塔なのか?

そんなことをぼんやり考えていた東京での休日に、初めて岡本太郎記念館に足を運んだ。

建物が見えたと思った途端、思わず顔がほころんだ。なんと、2階のバルコニーの手すりに手をかけて、太陽の塔がこちらをのんびり眺めている。そう、まさに、「のんびり」といった佇まい。手を振りたくなるような生命感だ。IMG_3819

生前、アトリエ兼自宅として使われていたという敷地に足を踏み入れると、庭には数多くの彫刻作品が、バナナの木を始めとした緑と共に、なんともいえない生き生きとした空間を創り出している。

上を向き、曲線の多い作品たちはどれも表情や動きが豊かで、バルコニーの太陽の塔と同じく、「命」を感じさせ、こちらまで元気になってくる。若い女性2人組や、1人でふらりとやってきたような男子、夫婦と思しきシニア2人連れ・・・、皆、楽しげな表情だ。館内展示も、作品との隔たりを感じさせない、開放感あふれるものだった。

IMG_3829

バルコニーに寄りかかってのんびり道行く人を眺めているかのような太陽の塔を見ていると、「枠や既成概念など、どうでもいいんだよ」と言われているような気がしてくる。モノは言わないけれど、静かに「爆発」し続けている岡本作品。作品に触れることで、私たちの心にもその火種がやどり、自由な発想を掻き立ててくれる。

なぜ今、太陽の塔なのか?

その理由が何となくわかった気がして、記念館を後にした。